知っておきたい住宅ローンの賢い選び方
繰り上げ返済は将来に渡って無理のないように。
住宅ローンの相談に来られる方の中には、最初から繰り上げ返済を視野に入れて「お金があれば、早めに繰り上げ返済をしていきたい」と考えている方もいらっしゃいます。繰り上げ返済をすれば、本来支払うはずだった利息を節約する効果がありますので、早く・大きくすればするほど効果が出ます。
例えば、金利3%の住宅ローンを返済期間30年で借りた場合、2年後に100万円の繰上げ返済(期間短縮型)をすれば、127万円の利息軽減効果があります。支払った金額と同額以上の効果がありますので、お金に余裕があれば、繰り上げ返済は家計にいい効果をもたらします。
繰り上げ返済をするということは、この例で言うと、100万円を利率3%・期間の28年(30年-2年)の定期預金に預けるのとほぼ同じことです(住宅ローン残高が100万円を切ってからは異る)。大手銀行の1年定期預金の利率0.025%(平成26年8月現在)と比較をすると、非常にいい預け先になります。
一方、この繰り上げ返済は、「解約ができない、利率3%の28年定期預金」です。住宅ローン返済中に、子供の塾の費用や収入の減少などで貯蓄額が減ってきても、取り戻すことができないお金ですので、繰り上げ返済は将来に渡って無理のないように利用するといいでしょう。